SMMA SENDAI MIYAGI MUSEUM ALLIANCE 仙台・宮城ミュージアムアライアンス

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ミュージアムガイド紹介(みちのく博物楽団)

みなさんはじめまして、みちのく博物楽団と申します。

私たちは東北大学総合学術博物館を拠点に活動している学生団体です。「ミュージアムの魅力を伝える」ことを目指して、2013年から活動をしています。

 

活動内容は大きく分けて3つあります。

  • 東北大学総合学術博物館内での活動

*毎週土曜日13:00-15:00の間、東北大学総合学術博物館内で「スポットガイド」を行っています。

スポットガイドについてはみちのく博物楽団のホームページをご覧ください。

 

  • 大学や外部団体と連携した活動

「南三陸子ども自然史ワークショップ2017」

*2016年度SMMAクロスイベント「みんなでどろんこ!生きもの観察 in 地底の森III」

*2017年度SMMAクロスイベント「きみも富沢博士!“かせき”ってなあに?」

SMMAミュージアムユニバース2016 →みちのく博物楽団による参加レポートはこちら(みちのく博物楽団ホームページ)。

たくさんの連携活動に参加しています。

 

  • ミュージアムグッズの企画・販売

*オリジナルグッズについてはこちら(みちのく博物楽団ホームページ)。

 

今回ご紹介するのは、今年の第69回東北大学祭で配布した「ミュージアムガイド」です。

 

みちのく博物楽団は2年前から大学祭でSMMA参加館の紹介を行っていました。「SMMA参加館を紹介する」という内容は変わりませんが、紹介の仕方を毎年少しずつ変化させていました。今年は「楽団員が直接ミュージアムのスタッフさんに取材をし、記事を書いてまとめた冊子を作る」という紹介になりました。

一昨年、昨年との大きな違いは、「大学生が気になったことを直接ミュージアムの方々にお聞きした」ということです。一昨年は各ミュージアムの方々に自館を紹介していただくような形でパネルを作成し、展示しました。昨年は楽団員が各ミュージアムへ訪問したものの、直接スタッフの方々とコミュニケーションを取るという機会をあまりとらず、楽団員の「行ってみた感想レポート」のような形で冊子をまとめました。そうした例年の紹介の仕方と比べると、今年はより各ミュージアムに鋭く切り込んだ冊子が完成したと感じます。取材や校正対応などで、例年以上に各ミュージアムのみなさまにはお世話になりました。団体として力不足を感じる場面もとても多く、私たちとしても大変良い勉強をさせていただきました。

さて、ここからは東北大学祭でこうした紹介を行うようになった背景と、そして実際の大学祭の感触をお伝えしたいと思います。

東北大学は学生数が大変多く、平成29年度は学部生だけでも2,460人の入学者がいました。しかし、そのうち県内出身者は372人。割合にするとたった15.1%にすぎません。そして、卒業後に県外へ就職する学生もかなり多いと聞きます。このような状況で4年間という長いようで短い間に東北大学生はどれだけ宮城・仙台について知っていくのだろう、大学祭でミュージアム紹介を始めたきっかけはそんな疑問でした。身近なところにこんなにも面白いミュージアムがあるのに、多くの東北大生はその魅力に気付かないままこの地をはなれてしまうのではないか、そう考えて「大学祭でのミュージアム紹介」がはじまりました。

始まったきっかけは大学生を中心に据えたものでしたが、実際の大学祭では大学生のみならず幅広い方々が来てくださいました。子連れのご家族や年配の方々も多くいらっしゃいます。どの方々にも共通するのは、「こんなにミュージアムってあったのか!」という驚きです。そうした声を聞くだけで、企画してよかったなと感じます。当日は、楽団員が来場者の方々と話をする場面が多く見られます。楽団員が、取材を担当した館や、行ったことのある館について来場者の方々に直接お話をします。そしてミュージアムに対して意識を向けていただいたうえで直接ミュージアムガイドを手渡し、ぜひ行ってみて下さいとお声がけをします。ミュージアムガイドには、ミュージアムに対して向けられた意識を持続させるようなはたらきがあったのだと、イベントを通して感じることが出来ました。

今回作成したミュージアムガイドは改訂を経て今年のミュージアムユニバース2017でも配布させていただけることになりました。ミュージアムユニバースは、1年に1回、SMMA参加館が一同に集う祭典です。そうしたイベントで楽団員が作成したガイドが配布されることを大変嬉しく思います。しかし、場所は違ってもミュージアムガイドの主旨は大学祭のときと変わりありません。ミュージアムに対して向けられた意識を持続させ、「このミュージアムに行ってみようかな」と思うその一助になればと思います。ぜひ、来場の際はお手にとっていただければと思います。

ミュージアムガイドの作成では、例年以上に各ミュージアムのみなさまにお世話になりました。この場を借りて感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

   

▲大学祭の様子

 

文:大沼竜也(みちのく博物楽団)

 

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