「地底の森ミュージアムに旧石器人が現れるらしい。」との噂を聞き、8月のある日、地底の森ミュージアムを訪ねました。
特別企画展「The Hunter‐狩人の石器」の入口では、ツキノワグマが出迎えてくれます。
展示室には、狩人が使う大小様々な石器が並び、いつの時代にどのような石器が作られ、使われたのか、図表や映像を使ったわかりやすい解説が添えられています。
黒板の気になるメッセージを読んでいたところ、展示室の奥から、「おおおーーーーーっ」と大きなヒトの声が聞こえてきました。
まさか本当に旧石器人がいるのでしょうか!?
恐る恐る奥へと進んでいくと・・・。
「うほぉーーーーーーーーっ」
「うわぁーーーーーーーーっ」
突然、目の前に現れた旧石器人と、目の前に現れた現代人に、お互いビックリ。
(驚きのあまり、写真がとれませんでした・・・。)
どうしましょう。言葉がわからないので、身振り手振りでコミュニケーション。
ようやくお互いに敵意はないとわかって、ひと安心です。
旧石器人は、手に槍を持って、展示室をうろうろ。何かを探しているようにもみえます。
展示室にいらしたお客様とも何やらやりとりしています。
今度は、獲物をみつけたようです。
でも、それは壁面に描かれたオオツノシカの絵。どうしたって捕まえられません。
腑に落ちないといった様子で、旧石器人たちは再び歩き出しました。
彼らの様子が気になって、こっそり後をつけてみました。
氷河期の森に入った旧石器人は、木陰に座り込んで、石器づくりを始めたようです。
木々が夏風にそよぐ中、氷河期の森にはカンカンと石をたたく音が響いていました。
これは、地底の森ミュージアムの特別企画展「The Hunter‐狩人の石器」関連イベントで、劇団「短距離男道ミサイル」さんによる、「狩人出現!」の一幕です。
目の前で狩人が石器を作っていたり、自分も石器を使う体験ができたりするので、タイムスリップしたような気分になります。ガラスケースに整然と並んだ石器も、作り手や使い手のドラマをいきいきと語りかけてくれるような気がしました。
土曜・日曜日には、狩人たちがパフォーマンスやダンスをする企画もありますので、どうぞお楽しみに! *パフォーマンス「狩人あらわる!」の開催日程は、こちらをご覧ください。
おまけのショットを2点。
カメラにも興味津々の旧石器人。
氷河期の森では、たくさんの花が目を楽しませてくれます。
ひときわ目をひくのはコバギボウシの紫でした。
仙台・宮城ミュージアムアライアンス事務局
写真:高橋、文:石川