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SMMA東日本大震災 ミュージアム被災と復旧レポート
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見験楽学ミュージアムバスツアー 「仏像をめぐるバスツアー・Aコース」
開催期間:2011年11月24日(木) 〜 2011年11月24日(木)
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昨年開催された「見験楽学ミュージアムバスツアー」を、今年も開催いたします。
ミュージアムの学芸員が同行し、それぞれの訪問場所で解説をするこのツアー。
今年は3つのコースがあり、それぞれ仙台市や宮城県近隣の古仏や寺社、森をまわります。

今回ご紹介するのは、仙台市博物館「仏のかたち 人のすがた」展とそれにまつわる古寺社をめぐるコースです。
ツアーガイドとして仙台市博物館の佐々木徹学芸員が同行し、ご案内します。博物館では展覧会を担当する酒井昌一郎学芸員が解説します。

高蔵寺阿弥陀堂
Aコース「みやぎの古仏にであう旅」
角田・名取方面の古い寺社をめぐり、最後に博物館「仏のかたち 人のすがた」展を見学します。
■日時: 2011(平成23)年11月24日(木)9:00~17:00
■参加費: 4,800円(昼食代・入場料・保険料込み)
■ツアー解説: 佐々木徹(仙台市博物館学芸員)
■ツアー行程:
9:00 仙台駅西口発
10:30~11:15 角田 高蔵寺(ふだんは非公開の阿弥陀如来像を特別観覧)
12:00~13:00 亘理で昼食(和風レストラン「かに座うお座」で本場の「はらこ飯」を堪能)
14:00~15:00 名取 熊野神社
15:30~16:45 仙台市博物館「仏のかたち 人のすがた」展
17:00 仙台駅西口着、解散

■【佐々木学芸員からのコメント】
宮城の歴史は政宗以降だけではありません。角田の高蔵寺も名取の熊野神社も、平安時代以来の由緒をもっています。このコースでは、神社や仏像から宮城の歴史の奥深さを感じるとともに、各地の世界遺産との意外な関わりをご紹介します。

                           
■定員: 約40名 ※先着順。25名に満たない場合は実施しません。
■申込方法: 下記へお電話でお申し込みください。定員になり次第、受付終了。
仙台バスツアーズ株式会社 電話 0223-23-6571(受付時間 平日9:00~18:00)

【問い合わせ】
仙台バスツアーズ株式会社 電話 0223-23-6571(受付時間 平日9:00~18:00)
〒989-2422 岩沼市空港南4丁目1-7

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レポート
SMMA見験楽学ミュージアムバスツアー「みやぎの古仏に出会う旅」レポート
バスツアー写真1

バスに乗って文化の旅へ

2011年11月24日、今年のSMMAバスツアーの一つ「みやぎの古仏に出会う旅」が行われました。このバスツアーは、SMMAに参加する仙台圏の博物館施設12館をはじめ、宮城のさまざまな文化施設の協力のもと、新しい視点で地元の魅力を再発見していこうと昨年に引き続き企画されたものです。
昨年のテーマは「宮城のやきもの」でしたが、今年は仙台市博物館特別展「仏のかたち 人のすがた―仙台ゆかりの仏像と肖像彫刻―」とそれにまつわる寺社を見て回る2つのコースを準備しました。Aコース「みやぎの古仏に出会う旅」、Bコース「政宗ゆかりの古寺社めぐり」いずれも、仙台市博物館の佐々木徹学芸員が同行し、博物館特別展は酒井昌一郎学芸員も加わって解説してくださいます。

「みやぎの古仏に出会う旅」当日は、前夜からの雨があがり、朝日が輝くまずまずのお天気となりました。午前9時、30名の参加者の皆さんは佐々木学芸員と共に仙台駅前を出発。1時間ほど南下し、角田市に入ると、車窓の外には紅葉まっさかりの風景が広がっていました。菊やセイタカアワダチソウが咲き、たわわに実る柿の木があちこちに見られます。

(1)高蔵寺(宮城県角田市)
最初の見学地、高蔵寺に到着。ここの阿弥陀堂は宮城最古の建造物であり、宇治平等院鳳凰堂や平泉中尊寺金色堂などとともに、日本最古の七阿弥陀堂の一つに数えられる国の重要文化財です。秋の花々がこぼれ咲く小さな里山に囲まれ、滝の流れる音がきこえるのどかなたたずまいに、一同ため息が出るほど。
みどころの本尊・阿弥陀如来坐像は、高さ272cmもある巨像です。副住職と佐々木学芸員にたっぷりと解説していただきながら、12世紀の作とされる古い阿弥陀さまを拝観しました。阿弥陀堂のぬれ縁には小鬼の足跡があるという話をきき、それを探す参加者の姿も見られました。折しも晴れ間が広がり、阿弥陀堂からは、古杉が立ち並ぶ小さな参道や隣接の旧佐藤家住宅など、周囲の眺めも見渡すことができました。

バスツアー写真2

高蔵寺阿弥陀堂前で副住職の解説をきく

高蔵寺をあとにし、角田から北上して亘理へ。昼食は、和食レストラン「かに座 うお座」ではらこ飯を。今年はサケがあまり獲れず、いくらが少なめというお話でしたが、おいしくいただきました。

(2)熊野神社(新宮社)、新宮寺(宮城県名取市)
午後は名取熊野神社へ。現在の神社は新宮社とも称し、新宮寺とともに名取熊野三社(本宮、那智宮、新宮)の中心的存在だったそうです。高蔵寺阿弥陀堂と同じく12世紀にまで起源をたどることができ、東北地方でも指折りの古い信仰地でした。佐々木学芸員のはからいで、ふだん立ち入ることのできない拝殿奥の本殿を見学しながら、紀州熊野三社との立地上の共通点、9月の水上神楽などについてお話を聞きました。

バスツアー写真3

名取熊野神社

後半は冷たい雨と風に見舞われましたが、めげずに歩いて新宮寺へ。政宗班と愛(めご)姫(ひめ)班にわかれ、文殊菩薩像や、墓地入口に移設保存されている板碑を交替で見学しました。

(3)仙台市博物館
東日本大震災復興祈念 仙台市博物館開館50周年
特別展「仏のかたち 人のすがた―仙台ゆかりの仏像と肖像彫刻―」
博物館では、副館長はじめ職員の方々が入り口で出迎えてくださいました。まず講習室で、酒井学芸員から展覧会の概要についてお話をききます。震災後にもかかわらず、各地の寺社が貴重な仏像や史料を貸し出してくださったおかげで、博物館としてもこれまでにないほど充実した内容となったそうです。

バスツアー写真4

酒井学芸員の解説をききながら鑑賞

酒井学芸員の「ぜひ仏さまの目を見ていただきたい」という言葉を胸に、2班に分かれて会場へ。愛姫班は、佐々木学芸員とともに高蔵寺の古仏と対面しました。現地を訪れた直後だからでしょうか、千年という長い年月を超えて今に伝わるありがたさを改めて実感しました。政宗班は、酒井学芸員とともに迫力ある金剛力士立像を間近に見ながら、メイン会場を展望。宮城には仙台藩以前から信仰の営みが続けられてきたのだということが、しっかりと伝わってくる展示でした。
自由見学時間も、参加者の皆さんはメモをとりながら1点ずつ鑑賞したり、学芸員に質問したりと、熱心にご覧になっています。たちまち1時間半がすぎ、あわただしく博物館をあとにしました。ここで、朝から同行した佐々木学芸員ともお別れです。

バスツアー写真5

一日同行してくださった佐々木学芸員

帰りの車中で、佐々木学芸員から参加者の皆さんへのメッセージを紹介。「皆さんとご一緒したおかげで、また阿弥陀さまのご利益のおかげで、新しい発見、新鮮な感動を得られた充実した一日になりました」という感謝の言葉が伝えられました。また、展示会場では「毎朝、展示室を開けにくるたび、(多くの方々や仏さまのおかげでこの展示がかなったのだと)ありがたく、涙がこみ上げてくる思いがします」という酒井学芸員の言葉が印象的でした。

どの見学地でも、参加者の皆さんは、学芸員や現地の方の丁寧な解説を聞きながらじっくりと鑑賞できたようです。アンケートには
「学芸員の解説を聞きながらじっくり鑑賞できた」
「ふだん見られない文化財を特別観覧できたのが良かった」
「見学地を厳選しゆったりとした日程で、充実した時間を過ごすことができた」
「家族とまた見に来たい」
といった感想を多くお寄せいただきました。
3月の震災・津波で多くのバスが流され、開催が危ぶまれたバスツアーでしたが、当日は秋らしい天気のもと、郷土の仏像に癒される格別な一日となりました。

SMMA(仙台・宮城ミュージアムアライアンス)見験楽学ミュージアムバスツアー
Aコース「みやぎの古仏に出会う旅」

■日時: 2011(平成23)年11月24日(木) 9:00~17:00
■見学地: 高蔵寺、名取熊野神社、新宮寺、仙台市博物館
■ツアー同行解説: 佐々木徹 (仙台市博物館学芸員)
■特別展解説: 酒井昌一郎 (仙台市博物館学芸員)
■参加者数: 30名

報告:松葉里江子(仙台・宮城ミュージアムアライアンス事務局)

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