2011年7月31日、仙台市科学館・特別展「トリックアートと3D感覚展~『見える』の不思議ミュージアム」が大盛況で開催されるなか、関連イベントである工作教室「コマ撮りアニメを作ろう!」が科学館とせんだいメディアテークの連携で行われました。
科学館1階にある市民の理科室で、18人の参加者のみなさんが3人ずつ6班に分かれてワークショップが行われました。1班が1つの机を使用し、班ごとに1台ずつのパソコンやカメラが用意されており、みな機材に興味津々です。
講師の白井先生が、身振りを交えて明るく元気に自己紹介を行い、各班でも互いに握手を交わしすぐに打ちとけました。
そして、今日とりくむ「コマ撮りアニメ」について、説明が行われました。
「コマ撮り」とは、静止している物体を少しずつ動かして撮影し、その静止画像を連続再生して動いているように見せる映像制作の技法です。クレイタウンというパソコン・ソフトとウェブカメラを使用することで、このコマ撮りの手順を簡単に実践することができます。
まずは実演が行われ、1人の参加者が前に出て、先生の指示で回転したり、かがんだり、ジャンプしたりしながら、1枚ずつポーズを変えて10枚の写真を撮影しました。これらの画像を1秒間10コマ~30コマの速度で再生すると、先ほどの画像がコマ撮りアニメーションとなってスクリーンに映し出されました。画像がパラパラ漫画のような速さでコミカルに映写され、会場は一気に笑いと和やかな雰囲気に包まれます。緊張がほぐれ、だれもが興奮と好奇心でいっぱいの様子。
その後、参加者全員を1人ずつ交代で5カット撮影しました。それぞれ、表現力豊かな楽しいポーズを決めて撮影する姿が印象的でした。これらを再びフィルムモードで上映する前に「見たいですか?」と先生が問いかけると「見たーい!!」と割れんばかりの歓声。自分たちのコミカルな「コマ撮りアニメ」の映像と動きに笑い声をはじけさせながら、みんなすっかり打ち解けて仲良くなり「残像映像」の仕組みと、「クレイタウン」の操作を楽しみながら理解できたようです。
いよいよ班ごとに「監督」、「助手」、「カメラマン」に役割分担し、自分たちで機械を使って「コマ撮りアニメーション」を撮影することになりました。生徒さんたちは役割分担を順に交代しながら、机の上に敷いた白紙の上で三角や四角のマグネット、円柱や立方体の積み木を1カットごとに動かし、撮影を行います。そして、再生を行うと、見事に「コマ撮り」が再現されていました。各班の作品が完成して最後に「3、2、1、キュー!」の元気なかけ声で作品が上映されました。高学年の班には「インベーダーゲーム」をコマ撮りで再現する力作もみられ、豊かな想像力が伺われます。
こどもたちの真剣な眼差しと明るい笑顔がとても印象的で、この中から将来のクリエーターが生まれるかもしれないと感じさせられるイベントでした。
レポート作成:SMMA事務局
SMMA(仙台・宮城ミュージアムアライアンス)クロスイベント 仙台市科学館×せんだいメディアテーク 工作教室「コマ撮りアニメを作ろう!」 仙台市科学館特別展「トリックアートと3D感覚展~『見える』の不思議ミュージアム」関連イベント 日時:2011(平成23)年7月31日(日) 10:00~12:00 会場:仙台市科学館1階 市民の理科室 講師:白井浩(南小泉小学校 教頭)、小川直人(せんだいメディアテーク) 参加者数:18名 |