高度経済成長期、急速な都市化に対応するため、仙台近郊の山や谷は次々と住宅地へと造成されていました。
そんな頃秋田大学の学長を退いて仙台に戻った地質学者・渡辺萬次郎氏は、
1966年、74才にして激変する風景をスケッチで残すことを思いたちます。
山野を巡りながら描かれた膨大な数のスケッチには、原風景への愛惜の思いだけでなく、
正確な日時や注釈も学者らしい几帳面さで記されており、
私たちの町の記憶の地層を、比類ない客観性を持って絵解きしてくれます。
■開催日時:2017年9月8日(金)〜24日(日)11:00-18:00
(休室:9月11日(月)、12日(火)、19日(火)、20日(水))
■入場無料
◎渡辺萬次郎 わたなべ・まんじろう(1891-1980年)
東北大学理学部長(のちに名誉教授)や秋田大学学長などを歴任したのち、スケッチや短歌をたしなみ、多くの著作を残している。主な著作に『スケッチ集緑を惜しんで』シリーズ、『わが町仙台3代(明治・大正・昭和)の思い出』ほか。
*関連イベント
◆萬次郎風スケッチ大会
変わりゆく風景の今を描きとめよう!
日時:2017年9月16日(土)13:30-16:00(雨天決行)
講師:伊達伸明
会場:トークネットホール仙台(仙台市民会館)(仙台市青葉区桜ヶ丘公園4-1)
持ち物:スケッチブック、鉛筆、黒ペン(太さ2〜3種類)、色鉛筆、消しごむ
参加:先着20名/無料
申込:電話またはメールで「東北リサーチとアートセンター」(下記宛先)にお申し込みください。
催し名(スケッチ大会)、氏名、住所、電話番号、年齢をお伝えください。
※いただいた個人情報は当該事業のご連絡以外の目的では使用しません。
※実施時は事業記録のため撮影を行い、その様子をレポートとしてウェブサイトや印刷物にして公開することがあります。予めご了承ください。
◆情報求む!
萬次郎さん、どこから描いた?
スケッチはどれも描いた場所が記されていますが、中には風景が変わりすぎて特定が難しくなってしまったものもあります。会場に設置された地図で、スケッチした場所を特定してみましょう。
◆企画制作:伊達伸明(だて・のぶあき)
美術科。1964年兵庫県生まれ、大阪育ち。2000年より取り壊される建物から生活痕の残る材料を用いてウクレレを制作し、元の住人にて渡していく「建築物ウクレレ化保存計画」を主宰。仙台では2012〜2015年に「亜炭香古学」を実施。
◆「しらべの細道」とは?
「リサーチ(調べること)自体がおもしろい!」と考える伊達伸明が、通常は研究や事業の準備段階とされる「リサーチ」の魅力に着目し、さまざまな分野の調査・研究名人を紹介するシリーズ。彼らの特異な眼差しと情熱を通して、街の今を見つめるヒントをさぐります。
【展示会場】
TRAC(東北リサーチとアートセンター)
住所:980-0804 仙台市青葉区大町2-3-22第五菊水ビル3階
電話・FAX: 022-397-7256(おもに水〜日の11:00-18:00開室)
アクセス: 最寄り駅 地下鉄東西線「大町西公園駅」東1出口(徒歩1分)
ウェブ: http://trac.smt.jp(開室日をお知らせしています)
*東北リサーチとアートセンター とは?
仙台や東北の歴史・資源・課題などを調べ、アートや表現につなげる活動と交流のための拠点です。せんだいメディアテークが運営パートナー「やわらかな土から」(一般社団法人NOOK、NPO法人エイブル・アート・ジャパン、3.11オモイデアーカイブ)とともに事業を展開しています。施設の管理運営は一般社団法人NOOKが行っています。
【問い合わせ】
TEL: 022-713-4483