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SMMA東日本大震災 ミュージアム被災と復旧レポート
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特別企画展「発掘 富沢!!-30年のあゆみ-」
開催期間:2012年07月13日(金) 〜 2012年09月17日(月)
レポートを読む

2012年は、富沢遺跡で水田跡が発見されてから30年!
これまでの発掘調査で、旧石器時代の森林跡とキャンプ跡の発見など、仙台の歴史を解明していく上で、貴重な成果がたくさんありました。
展示では、特に弥生時代の水田跡を中心に富沢遺跡の重要性を紹介します。

  ■会期:2012(平成24)年 7月13日(金)~2012年9月17日(月・祝)
  ■開館時間:午前9時~午後4時45分(入館は午後4時15分まで)
  ■会場:地底の森ミュージアム 企画展示室
  ■会期中の休館日:月曜日(祝日を除く)、第4木曜日、祝日の翌日(土・日・祝日を除く)
           ※8月6日(月)は開館。
  ■入館料:一般400(320)円、高校生200(160)円、小・中学生100(80)円 
       ※()は、30名以上の団体料金。
       ※仙台市縄文の森広場との共通入場券もあります。

【企画展関連行事】
特別企画展記念シンポジウム「富沢遺跡を考える-弥生時代の仙台-」

 富沢遺跡発掘30年の成果と弥生時代の仙台平野について、専門の研究者の方にお話しいただき、
 富沢遺跡の大切さを参加者のみなさんと考えます。

    〔パネリスト〕斎野裕彦氏(仙台市教育委員会文化財課)
           荒井格氏(仙台市教育委員会文化財課)
           大坂拓氏(宮城県教育庁文化財保護課)
           竹田純子氏(山形県教育庁文化財保護推進課)

  ■日時:2012(平成24)年9月1日(土) 午後1時30分~4時30分
  ■会場:仙台市太白区中央市民センター大会議室(たいはっくる内)
      ※最寄駅はJR長町駅・地下鉄長町駅です。
  ■定員:100名(先着)
  ■申込:不要です。直接会場へお越しください。

【特別企画展関連イベント】
ギャラリートーク

 展示について学芸員が解説します
  ■日時:2012(平成24)年8月4日(土) 午後2時~3時
  ■会場:地底の森ミュージアム 企画展示室ほか
  ■対象:どなたでも
  ■申込:不要です。直接会場へお越しください。

富沢発掘映写会
 現在公開されている富沢遺跡は、どのように発掘されたのでしょうか?
 発掘当時のようすを知る地底の森ミュージアム学芸室長が、富沢遺跡第30次調査の概要を、
 スライドなどを使って解説します。
 普段見られない貴重な写真資料と、発掘した当事者ならではのいきいきとした話で、
 ぜひ富沢遺跡についての知識を深めてください!

  ■日時:特別企画展会期中の日曜日・祝日 午前11時~12時
      〔開催予定日〕7月15日(日)、16日(月・祝)、22日(日)、29日(日)
             8月 5日(日)、12日(日)、19日(日)、26日(日)
             9月 2日(日)、9日(日)、16日(日)、17日(月・祝)
  ■会場:地底の森ミュージアム 地下展示室入口付近
  ■対象:当日ご来館の方
  ■申込:不要です。途中参加も可能です。

【体験コーナー】
「ミニミニ石庖丁づくり」

  ■日時:特別企画展会期中の土・日曜日・祝日 ※9月1日(土)は除く。
      午後1時~3時
  ■会場:地底の森ミュージアム 1階展望ラウンジ
  ■対象:当日ご来館の方
  ■申込:不要です。※無料

▲ミニミニ石庖丁づくりに挑戦!

【お問い合わせ】 地底の森ミュージアム(仙台市富沢遺跡保存館) TEL:022-246-9153

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レポート
自然災害と富沢遺跡

1.埋没林(まいぼつりん)

現在、地底の森ミュージアムでは、特別企画展「発掘 富沢!!─30年のあゆみ─」を開催中です(2012(平成24)年9月17日(月・祝)まで)。当館地下展示室は、洪水などで埋没した2万年前(氷河期)の森林(埋没林)と人間の活動した跡を同一空間で見ることができる“世界中でここだけ”をキャッチフレーズとしていますが、今回の展示は、埋没・火山・津波というキーワードから「災害史」あるいは、「減災」の視点からみても、注目すべき内容を持っていますのでご紹介します。

▲地下展示室にある富沢遺跡旧石器時代の埋没林(7月の富沢発掘映写会時のようす)

埋没林は、全国で約70か所確認されていますが、「埋没」の原因となる自然現象は自然災害と関係してきます。埋没林の現地公開施設は、全国に、当館の他に2施設あります。一つは魚津(うおづ)埋没林博物館(富山県)で、2000年から1500年前(弥生~古墳時代)の森林が川のはんらんによって流れ出た土砂と温暖化による海面上昇により海面の下になった埋没林と考えられています。もう一つの三瓶小豆原(さんべあずきはら)埋没林公園(島根県)の埋没林は、3500~3700年前(縄文時代後期)の三瓶火山の噴火による土石流と火砕流によって埋没しています。いずれも樹木は杉が主で、三瓶では、直径2mを越える巨木が相当数発見されています。あたりの生き物は、絶滅の危機に瀕したことでしょう。そして、三瓶山のふもとには縄文時代の同時期の集落があったと考えられていますので、縄文人は、大災害に遭遇したのではないでしょうか。

▲特別企画展での「全国の埋没林」展示

2.仙台平野の火山・津波被害から

仙台市のみならず東北地方の平安時代の遺跡を発掘すると、多くの遺跡で灰白色の火山灰が見られます。これは、915年の十和田火山(青森県の十和田湖のところ)の爆発によるものと考えられています。

▲富沢遺跡発掘のきっかけとなった山口遺跡(1982年)

富沢遺跡発掘のきっかけとなったのは1982年の山口遺跡(富沢遺跡の南に接する現在の仙台市体育館の場所)での平安時代水田跡(22枚)の発見ですが、この火山灰におおわれた後、復旧の痕跡は認められるものの、一帯は、洪水による砂層におおわれています。当時の農民の苦労は、いかばかりかと胸が痛みます。
弥生時代中期には、富沢地区だけではなく、名取川下流域においても稲作が盛んに行われたと考えられています。しかし、約2000年前の大津波によって、現在より2km前後内陸にあった当時の海岸線から約2kmの沓形遺跡(くつかたいせき仙台市若林区荒井)など海岸に近い水田域とそれより内陸側にある集落(海岸線から約3kmの中在家南遺跡など)は廃絶したと考えられています。

▲特別企画展での沓形遺跡展示(部分) 矢印のところが津波で運ばれた砂の層

この後、この地域で水田が再び作られ始めるのは、古墳時代になってからですので、大津波のダメージは、今回の東日本大震災に伴う津波同様、非常に大きかったと考えられます。より、内陸の広瀬川と名取川にはさまれた富沢遺跡周辺では、弥生時代後期まで水田が営まれ、集落の食を支えていました。津波にあって生き延びた海岸部の人々は、こちらに移動したこともあったのでしょうか。2000年前の被災地と人々の行く末に思いをはせます。

地底の森ミュージアム 館長  田中則和

☆地底の森ミュージアムでは、ホームページ内の「富沢博士のつぶやき」というコーナーで、さまざまな旬のトピックをお伝えしています。ぜひご覧ください。

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