今回の展示は、芹沢銈介作品の中から着物を主に、あわせて屏風や染絵額など約80点を展示します。様々な花や木々、蝶や魚といった「自然」がモチーフになった作品、芹沢の得意とする「文字デザイン」が配された作品、漁具や扇・箱などの「もの」をデザインした作品を展示室ごとにテーマ設定し、芹沢の豊かな表現力で制作した模様を紹介します。
芹沢銈介は、幼い時から絵を描くことを好み、画家になりたいという強い思いを持っていました。しかし中学卒業直前に隣家の貰い火で生家が焼失、家運が傾いたため東京の美術学校への進学をあきらめます。その後、叔父の勧めにより東京高等工業学校(現・東京工業大学)へ進みますが、これまで培ってきた優れた描写力に、この図案科で学んだデザイン力が加わり、後に多岐にわたる模様(文様)を次々と生み出していくのです。
芹沢は61歳の時に、型絵染の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されますが、その際にも、型で染められた模様の絵画的美しさが高く評価されました。美術工芸館の展示室内は、芹沢の多岐にわたる模様で埋め尽くされます。民藝運動の創始者・柳宗悦が認めた、芹沢銈介の「模様の世界」をどうぞご覧下さい。
■会期:【Ⅰ期】2012(平成24)年10月25日(木)~2012年12月16日(日)
【Ⅱ期】2013(平成25)年 1月22日(火)~2012年 3月 2日(土)
■会場:東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館 【Ⅰ期】5・6階、【Ⅱ期】5階
■開館時間:午前10時~午後4時30分(※入館は午後4時まで)
■会期中の休館日:日・祝日、12/10(月)、
入学試験日11/23(金)~27(火)・1/29(火)~2/1(金)・2/18(月)~21(木)、
展示替え期間12/17(月)~1/21(月)
※ただし10/28(日)、12/16(日)は開館します。
■併設展示:[1階]猪口と飯茶碗・宮城県のやきもの
■観覧料: 一般300円(200円)、大学・専門学校生200円(100円)
※( )は20名以上の団体料金
※高校生以下および障がい者とその介助者1名は無料
※着物で来館された方は100円割引
※東北文化の日〔10/27(土)~28(日):大学祭開催〕は無料
◇【Ⅱ期】会期中は、1・5階に〈芹沢銈介作品約30点と宮城県のやきもの〉を展示します。
【関連イベント】
ギャラリートーク
■講師:東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館 学芸員
■開催日時:11月10日(土) 午前11時~
12月 8日(土) 午前11時~
■受付:入館券をお求めのうえ展示室にお集まり下さい。
■会場:東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館
ワークショップ「型彫りに挑戦!」
■開催日:会期中の毎週火・土曜日(※ただし、休館日の11/24・27、1/29、2/19を除く)
■材料費:200円
■受付:午前11時~午後3時(所要時間30~60分)
■会場:東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館 ミュージアムショップ内
【お問い合わせ】 東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館 TEL:022-717-3318