芹沢銈介は、型絵染の技法で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された日本を代表する染色家です。創造された作品にみられる染色技術やデザイン構成力は、国内にとどまら海外でも認められ、これまでパリ、サンディエゴ、エディンバラ、ロシアなど、ヨーロッパやアメリカにおいて展覧会が数多く行われています。
2009年10月9日~2010年1月17日まで、ニューヨークのジャパンソサエティギャラリーで「Serizawa:Master of Japanese Textile Design」展が開催されました。この展覧会の契機となったのは、ジャパンソサエティ館長、ジョー・アール氏が2001年のエディンバラ展に英国側担当者として関わったことにありました。銈介の長男で当館の前館長、故芹沢長介氏が監修、総指揮をとられたエディンバラ展の大きな反響、そして芹沢作品への高い評価がニューヨーク展実現へと導きました。この展覧会は「ニューヨーク・タイムズ」や美術専門雑誌にも取り上げられ、多くのニューヨークの人々を魅了しました。
今回の開催記念展は、ジャパンソサエティギャラリーで展示した当館所蔵の143点の芹沢作品で構成し、ニューヨーク展の雰囲気を感じていただける展覧会です。
昨年10月から当館で行われていたこの展覧会は、2011年1月より一部展示替えをしました。さらに5階ロビーでは、昨年寄贈された「新収蔵のおひなさま(有職雛五段飾り)」を展示しています。見応えのある雛飾りをご覧くださいませ。
◆開催期間:2011(平成23)年1月7日(金)~3月3日(木)
◆休 館 日:1月14日(金)~16日(日)(センター試験)
1月29日(土)~2月1日(火)・18日(金)~21日(月)(一般入試)
◆開館時間:10:00~16:30(入館は16:00まで)
◆入 館 料:一般300(200)円 学生200(100)円 高校生以下・障がい者手帳提示の方とその介助者1名は無料
※( )内は20名以上の団体料金
▲左:「雛絵図軸 1929」 右上:「鯛を抱く 1969」 右下:「ねじり文壁掛 1947」
☆関連事業☆・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
◆学芸員によるギャラリートーク
・日時:2011(平成23)年2月5日(土) 13:00~
※当館の入館料が必要です。
◆ワークショップ「糸雛を作ろう」
芹沢作品に『雛絵図』という軸があります。芹沢自身の初孫の誕生を祝って作られ
ました。色あいがとても華やかでお孫さんへの愛情が込められた作品です。モチーフ
は鹿児島地方の郷土雛『糸雛』が用いられており、髪が麻糸でできていることからこ
の名があるそうです。今回はその糸雛作りの体験です。
展覧会では芹沢銈介作『雛絵図』の他に、寄贈されたおひな様(五段飾り)を展示
いたします。あわせてお楽しみください。
・開 催 日:会期中の水・土曜日
(但し、1月15日(土)、29日(土)、2月19日(土)は除く)
・受付時間:11:00~15:00(30分から60分程度)
・材 料 費:300円
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【問い合わせ】 東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館 電話:022-717-3318