SMMA参加館の学芸員をはじめ現場スタッフによるとっておきの情報や、地域のミュージアムならではの旬な情報をお伝えする情報誌「旬の見験楽学便」。
そのなかのSMMA参加館にゆかりのある人物にせまる特集「シリーズ人」から、第4回は、 仙台市天文台 土佐誠台長についてご紹介します。
土佐誠(1944〜)
昭和19(1944)年、東京都生まれ。東北大学卒業後、名古屋大学助手、東北大学助教授・教授を経て、平成20(2008)年定年退職後、仙台市天文台台長に就任し、現在。専門は銀河の理論的研究。理学博士、東北大学名誉教授、元日本天文学会理事長、仙台市市政功労者(教育・文化)。
宇宙をもっと身近に。創意工夫の天文台
「西公園の旧天文台は思い出の場所。中学生がさわれる観測機があったので、学校長期休暇を利用して、東京から足を運んでいたんです」と語るように、少年期から宇宙に興味を持っていた土佐台長。東北大学退職後、天文台の初代台長に。開台後から、民間運営ならではの趣向を凝らしたイベント企画など、さまざまな取り組みで来館者を迎えています。毎週土曜に開催される「トワイライトサロン」では、台長自らが毎回違ったテーマでお話。開台以来、ほぼ毎週欠かさず、2018年の6月にはなんと通算500回を数えました。
▲ホットな天体現象や季節の星座などについてふれる「トワイライトサロン」
次の10年へ より愛される天文台を目指して
開台から10年目、2018年4月1日に展示室がリニューアル。銀河系をはじめより遠くの宇宙を知る展示や、体験広場など、より楽しく・深く宇宙を学べる場が生まれます。「来館者に楽しんでほしいという想いをもって働くスタッフや市民の方に支えられて10年。これからも子どもからシニアまで、幅広い人に愛される天文台にしたい」と少年のような笑顔で語る土佐台長。新生天文台に乞うご期待です。
※このコラムは2018年2月21日発行の「旬の見験楽学便」に掲載されたものに加筆したものです。
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