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コラム
シリーズ人Vol.6 伊東 豊雄さん(せんだいメディアテーク)

SMMA参加館の学芸員をはじめ現場スタッフによるとっておきの情報や、地域のミュージアムならではの旬な情報をお伝えする情報誌「旬の見験楽学便」
そのなかのSMMA参加館にゆかりのある人物にせまる特集「シリーズ人」から、第6回は、 せんだいメディアテークより伊東豊雄さんについてご紹介します。

 

伊東 豊雄(1941~)

▲東京大学工学部建築学科卒業後、菊竹清訓の事務所を経て1971年に独立。アーバンロボット(後に伊東豊雄建築設計事務所に改称)を設立。国内外の商業施設や公共建築を数多く手がけ、受賞歴も多数。近年の作品は台中国家歌劇院(台湾)、新青森県総合運動公園陸上競技場など。

 

世界を代表する建築家の「生きている建築」
2013年建築界のノーベル賞といわれるプリツカー建築賞を受賞し、名実ともに世界的な建築家として名を馳せる伊東豊雄さん。自身で「転機となった建築」と語るのが2001年に開館したせんだいメディアテーク(以下smt)です。6枚の薄い床を13本のチューブが支え、壁がほとんどない空間は動的。定禅寺通りのケヤキ並木を映す、ガラス張りの明るく開放的な空間で使う人たちが自由に活動できる環境づくりを実現しました。以降、これまで近代建築で重視されてきた機能性に固執せず、周囲の環境、自然との関係を大切にした作品で人々を魅了し続けています。


せんだいメディアテーク南側のガラス壁面はダブル・スキンという二重構造。屋上の開口部の開け閉めで放熱、蓄熱両方の効果を発揮。

 

震災復興から見えた一緒に作りあげていく建築のカタチ
開館前から交流のあるsmtスタッフは「伊東さんは開館当時も今も変わらず、若い建築家たちと一緒に、これからの建築のあり方を追い求める方」と話します。東日本大震災発災後は早い段階で事務所スタッフとsmtに駆けつけた伊東さん。建築家は何をできるかを問い、仮設住宅での生活を強いられる人たちが集って、語り合い、心の安らぎを得られる集会所として「みんなの家」を各所に作りました。作る側のエゴではなく誰のために、何のためにあるものかを一緒に考え、その土地でしかできない建築が、これからの建築の指針となっていくのかもしれません。


▲「みんなの家」第1号として2011年10月福田町南の仮設住宅に建築した「宮城野区のみんなの家」。現在は岡田地区の新浜に移設された。

 

※このコラムは2018年11月21日発行の「旬の見験楽学便」に掲載されたものに加筆したものです。

※せんだいメディアテークの情報はこちら

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