学芸員が思いのままにつづる、ミュージアムのこと、日々の仕事のこと。展示に直接携わるミュージアムスタッフの言葉の中から、ミュージアムをもっと楽しむヒントを見つけてください。第8回は地底の森ミュージアム 学芸員の鈴木英梨さんです。
地底の森ミュージアムでの私の仕事は、お客様への展示解説や市民文化財研究員の活動、企画展の準備などです。広報も担当していますが、その中のひとつとして、「エフエムたいはく」内で「ほっとすてーしょん地底の森だより」という番組を放送しています。ミュージアム施設の広報としては、ちょっと珍しいでしょうか。ラジオの中では、地底の森ミュージアムや兄弟館である縄文の森広場の展示やイベントの情報を中心にお知らせしていますが、時々、他の施設の方をゲストにお呼びすることもあります。ミュージアムの「中の人」である私ですが、様々な施設の展示のみどころを学芸員さんからお聞きしている時は、私もお客様の気持ちになってわくわくしてしまいます。
ラジオの向こうで聞いていただいている人のことを想像しながらお話するのはとても難しいですが、普段の展示解説という仕事では味わえない不思議な感覚です。好きな楽曲をかけながら、地底の森ミュージアムの日々のどんな様子をお伝えしようかな、と考える時間が、館内での仕事の合間の、ちょっとした「ひと休み」になっています。
▲周波数78.9MHz 隔週金曜日14時台にオンエアー
※このコラムは2019年8月発行の「旬の見験楽学便」に掲載されたものです。
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