学芸員が思いのままにつづる、ミュージアムのこと、日々の仕事のこと。
展示に直接携わる学芸員の言葉の中から、ミュージアムをもっと楽しむヒントを見つけてください。
第2回は仙台市縄文の森広場の学芸員、佐藤祐輔さんです。
縄文の森広場は、体験学習の対応が仕事の中心になります。平日なら市内の学校や県外の修学旅行生、休日なら一般のお客さんの対応がほとんどです。特に4月〜6月にかけては、一息つく暇もないほど多くのお客さんに来ていただいています(ありがたいことですね)。
自分が勉強してきた大好きなこと(考古学)を、来館者に伝えられること自体とっても楽しいことで、お客さんから「勉強になりました!」、「楽しかったです!」の声を聞くことができれば、日々の疲れも吹き飛んでいくものです。
とは言いつつも、ほかの仕事に集中できなくて、あっぷあっぷになってしまうこともあります…。そんな時は、「石器づくり」でリフレッシュです。石器づくりは、自転車の運転と違って、練習を怠ると日々腕が鈍っていきます…。色んなところで実演をして、石器づくりの魅力や面白さを伝えているので、いざという時に上手くできない、なんてことがないように、時間を見つけては体験・展示用に使ういろんな石器をつくっています。うまくできた時の充実感は、次の日の仕事の活力にもなるんです。
失敗したときはその逆ですけどね(笑)。
▲考古学の楽しさ、魅力をこれからも伝えていきます!
(文:佐藤祐輔)
※このコラムは2017年7月発行の「旬の見験楽学便」に掲載されたものです。
※仙台市縄文の森広場についてはこちら。