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コラム
シリーズ人Vol.9 赤間亜生さん(仙台文学館)

SMMA参加館の学芸員をはじめ現場スタッフによるとっておきの情報や、地域のミュージアムならではの旬な情報をお伝えする情報誌「旬の見験楽学便」
そのなかのSMMA参加館にゆかりのある人物にせまる特集「シリーズ人」から、第9回は、仙台文学館より赤間亜生さんについてご紹介します。

 

赤間亜生(1996−)

▲仙台市生まれ。1997年から仙台文学館準備室に勤務し、資料調査・収集と、1999年の仙台文学館開館業務に携わる。2019年より同館副館長。これまで担当した主な展示に、開館記念特別展「夏目漱石展−<漱石文庫の光彩>」(1999 年)、「宮沢賢治展inセンダード」(2004年)、開館10周年記念特別展「井上ひさし展~吉里吉里国再発見」(2009年)など。

 

開館20周年を迎え感じる、文学をとりまく環境の変化
若者の活字離れも叫ばれ、社会にしめる文学の意味が大きく変化してきているのを感じます。「文学」というと敷居が高いというイメージを持つ方がいらっしゃいますが、実際には、美術やマンガ、演劇などの他分野にも深く関わり、広く浸透しているものだと思うのです。当館では、そのよう な文学の幅や奥行きを、常設展や企画展で紹介していきたいと思っています。また、普段生活している仙台の街も、縁の深い作家の視点を差し込むことで、時代や角度を捉えなおす眼差しが生まれ、別の表情を見せてくれます。
これからも、時代を見据え、さまざまな趣向を凝らしながら、文学の意味を問いつづけていきたいと思っています。


▲常設展「文学のゆりかご・仙台」より。仙台で学び、暮らした時期を経て、のちに文学の世界で活躍するようになった現代作家の新刊を紹介

 

震災からの年月で醸成される言葉
東日本大震災直後、「文学」になにができるのかという問いを常に抱えてきましたが、それは、「文学」を仕事にしている自分自身を問うことでもあり、時として無力感も覚えました。でも、震災から9年という時間が流れたいまは、時間の経過とともに生まれる言葉があると実感するようになりました。言葉が醸成されるのには時間こそかかりますが、そのようにして紡がれた言葉は、一字一字を読むようにゆっくりと考え向き合うことの意味を教えてくれます。


▲常設展「まんがの哲人・いがらしみきお」より。記憶をたどりな がら描いた「うろおぼえ仙台」の原画や、震災後の津波襲来地の風景を描いた原画なども展示されている


▲常設展「震災と表現−あの日、以前。あの日、以後。」。東日本大震災を時間経過のなかで、作家、歌人、俳人たちがどのように表現してきたのかが一望できる

 

※このコラムは2020年3月4日発行の「旬の見験楽学便」に掲載されたものです。

※仙台文学館の情報はこちら

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