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シネバトル・グランドチャンピオン大会レポート

最近はじめて若尾文子の出演映画を観ました、SMMA事務局吉田です。

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さて今回は2016年2月20日(土)・21日(日)にせんだいメディアテークで開催された「としょかん・メディアテークフェスティバル」より、シネバトル・グランドチャンピオン大会の様子をお届けします。

 

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「としょかん・メディアテークフェスティバル」とは、せんだいメディアテークと仙台市民図書館が日々の活動を一堂に集めることで、市民図書館とメディアテークのサービスや活用の仕方にあらためてふれてもらおうというもの。今年は3.11震災文庫に関する展示や、目や耳の不自由な方のための情報提供サービスの紹介、また朗読劇やおはなし会といったさまざまなイベント・ワークショップが開催されました。

そんなフェスティバルのさなかに開催された「シネバトル・グランドチャンピオン大会」は、昨年6月からメディアテークで開催されてきた「シネバトル」の決勝戦。2015年度グランドチャンピオンの座をかけて、6人のプレゼンターによる熱い戦いが繰り広げられました。
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シネバトルはプレゼンター同士が3分間という限られた時間のなかで自分のイチ押し映画を紹介し、誰が一番会場の関心を集めたかを競う「シネ」マの「バトル」。各回の優勝者は会場の観客による投票で決定されます。今回のグランドチャンピオン大会に出場したプレゼンターは、シネバトルVol.8(2015年6月23日)・Vol.9(8月25日)・Vol.10(10月27日)のいずれかに出場し、勝ち上がってきた面々です。

 

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今大会に先立ち、メディアテーク3階の仙台市民図書館では「シネバトル・ライブラリー」の展示が行われました(1/29〜2/24)。
これまでのシネバトルで取り上げられた映画や関連資料はもちろんのこと、グランドチャンピオン大会出場者による書き下ろしコラム「シネバトルの達人が選ぶ、人生この3本」もご紹介。どれもまだ観ぬ映画と出会うヒントがちりばめられたコラムでした。

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さらにメディアテーク1階のクレプスキュールカフェでは、映画が大好きなカフェスタッフによるシネバトル特別メニューも登場しました。
カフェスタッフが今回取り上げたのはアメリカ出身の監督、ウェス・アンダーソン。彼の監督作品である「Fantastic Mr.FOX」「グランド・ブダペスト・ホテル」にちなんだランチプレートやお菓子が提供されました。

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こちらは「グランド・ブダペスト・ホテル」に登場する洋菓子店メンドルの名物、コーテザン・オ・ショコラ。
真剣な眼差しでケーキを作っていた本作のヒロイン、アガサのメキシコ形のアザが思い浮かぶ味わいです。
※なんのことか分からない方はぜひご鑑賞ください。

 

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さあいよいよメディアテークスタッフがグランドチャンピオン大会の幕開けを宣言します。
スポットライトを浴びているのはチャンピオンに贈呈される松川だるまです。

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シネバトルにはひとつだけ約束があります。それは紹介する映画の映像を使わないこと。それ以外ならどんな方法で紹介してもOKです。伝えたいことをびっしりと書き込んだ原稿を読み上げる人もいれば、作品のイメージに合わせた服を着て臨んだり、とにかく身振り手振りで作品の面白さを訴える人もいます。やり方は人それぞれですが、共通しているのは言葉や動作の端々から「映画が好きだ!」というエネルギーがほとばしっていること。そしてそれを受けた客席からは「分かるよ、映画って面白いよね」と応えるかのような眼差しがプレゼンターを見つめ返します。

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3分間の紹介のあとには、客席からの質疑応答の時間が3分間設けられています。ほとんどのプレゼンターが3分では語りきれなかったため、客席からは「いまの続きを聞かせてください」「さっき紹介していた場面をもう少し詳しく」といったコメントも寄せられました。

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そして全てのプレゼンターによる紹介が終わり、投票の時間がやってきました。一番観てみたいと思った映画を紹介したプレゼンターへ粛々と票が投じられます。

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会場の投票により見事今年度のグランドチャンピオンに輝いたのは、1975年公開作品「トミー(Tommy)」を紹介した田村圭子さんでした! イギリスのロックバンド「The Who」が発表したアルバムを映像化したという異色の作品ですが、田村さんの語るロックミュージックの素晴らしさや曲にのせて描かれる場面ひとつひとつへの想いが会場を引きつけたようです。おめでとうございます!
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グランドチャンピオンとなった田村さんにはその場で副賞の松川だるまが贈呈され、スタッフからは大賞である「チャンピオンイチ押し作品を上映できる権」の授与が宣言されました。これは票を投じた観客の皆さんにとっても嬉しい大賞ではないでしょうか。「観てみたい」だけで終わらせないのがシネバトルの心意気です。残念ながら優勝を逃した5人のプレゼンターの紹介も、きっと来場者の「次の映画」につながっていくにちがいありません。

 

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シネバトルは来年度も開催を予定しています。次はぜひあなたの、イチ押しの映画を紹介してください。

◎2016年度シネバトルの出場者募集、および2015年度グランドチャンピオン作品上映会の最新情報は、せんだいメディアテークの公式ウェブサイト・シネバトルブログをご覧ください。

 

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